価値創造プロセス・具体例
古河機械金属グループの
価値創造プロセス

価値創造の具体例
1. 安全性と施工性の向上・省人化に貢献するトンネル工事関連製品


国内シェア80%を誇る古河機械金属グループのトンネルドリルジャンボは、日本の山岳地帯において交通網の整備に不可欠な存在です。近年、山岳トンネル工事現場では、少子高齢化による作業員不足や、危険が付きまとう現場の安全性の向上が課題となっており、その解決策として、当社グループのトンネル工事関連製品への期待が高まっています。リニア中央新幹線や北海道整備新幹線など様々なトンネル工事現場で稼働しており、更なる活躍が期待されています。
当社グループの全自動ドリルジャンボ「ロボロック」およびロックボルト施工機「ボルティンガー」は、国土交通省が運営する新技術情報提供システム(NETIS)に正式登録されています。これらの技術は、公共工事における工事成績評定ならびに総合評価方式の入札において、技術評価点の加点対象として高く評価されています。
当社グループは、自動化・機械化により現場の安全性と施工性の向上・省人化に貢献するだけでなく、国土強靭化や防災・減災、生産年齢人口の減少等の社会課題を解決する製品を提供し、インフラ整備に貢献していきます。
国土交通大臣表彰技術として活用推奨技術に選定(2024年10月10日発表)

左から『ROBO ARCH』MTH1220、
『ボルティンガー』B32RL、B22RL
当社グループのトンネル工事関連製品である、鋼製支保工建込ロボット『ROBO ARCH』(MTH1220)と、ロックボルト施工機『ボルティンガー』が、山岳トンネル工事での鋼製支保工の建て込み、壁面へのコンクリート吹付、ロックボルト施工作業における安全性と生産性を画期的に高めたことが評価され、NETIS(新技術情報提供システム)に登録された新技術の中から「令和6年度 国土交通大臣表彰技術」として活用推奨技術(NETIS 推奨技術)に選定されました。
- ※NETISとは国土交通省が運営する新技術情報提供システム(New Technology Information System)の略称で、民間企業等で開発された新技術を公共工事で積極活用するため技術情報を共有・提供するデータベースです。
2. 狭い場所や屋内で活躍するミニ・クローラクレーン


資材を運ぶことの多い土木・建築現場では、クレーンは欠かせない存在です。しかし、クレーン車やトラック搭載型クレーンでは、狭い場所や屋内に入れず、つり上げ作業ができません。そこで活躍するのが、操作性、安全性、静音性、環境性能を兼ね備えた当社グループのミニ・クローラクレーンです。コンパクトなボディで狭い場所に入ってクレーン作業が可能なため、室内の工事現場や博物館、トンネル内、墓地等で活躍しています。当社グループでは、そのラインナップとして、搬入経路の幅が狭くても自走して移動できる非乗車型モデル、吊上げ能力重視の乗車型モデル、環境に配慮した排気ガスゼロのバッテリー式モデルのほか、狭い路地先での住宅建築で活躍する住宅建築用クレーンや、山岳地など機材の搬入が難しい場所にヘリコプターで運搬可能な分解式クレーン等も有しています。当社グループは、引き続きミニ・クローラクレーンの更なる安全性と使いやすさを追求し、地球環境に寄り添った製品開発を続け、世界中のインフラ整備に貢献していきます。
住宅密集地・狭小地における住宅施工の課題を解決(2024年10月29日発表)

URW7035C4-HC1
住宅建築の耐震化や土地の有効活用に当たり鉄筋コンクリート造の新築・リフォーム施工のニーズが高まっている一方、都市圏や駅近の利便性の高い住宅密集地や狭小地には車幅や機体の大きいクレーン車が入り込むことが困難でした。そこで当社グループは、コンパクトボディの優れた可搬性と液晶ディスプレイによる安全性・操作性に加え、直立型起伏ブームと折曲式ブームを搭載し、高い吊り上げ能力を備えたミニ・クローラクレーン『U-CUBE』を新たに開発・販売しました。工期を大幅に短縮し、コスト削減や地域社会との共生に貢献しています。
3. ダンプトラックによる土砂搬送の課題を解決するベルトコンベヤ


土木・建築現場の土砂運搬において、近年、生産年齢人口の減少によるトラック運転手の確保難やダンプトラックの往来による粉じんや騒音、CO2排出による周辺環境の悪化等の社会課題が顕在化しています。これを解決すべく、ダンプトラックに代わる新しい土砂搬送方法として、工期短縮、人件費削減、渋滞・事故回避、周辺環境配慮、CO2排出削減を実現するベルトコンベヤが注目されています。その中でも、国内において当社グループのみが販売している密閉式吊下げ型コンベヤ(SICON®)は、ベルトコンベヤの利点に加え、土砂をコンベヤベルトで袋状に包みモノレールのように吊下げて搬送するため、荷こぼれや粉じん、騒音を大幅に抑制できます。また、一般的なベルトコンベヤと比べ、乗り継ぎすることなく方向転換が可能なため、現場環境に合わせた最適な搬送ラインを省スペースで設置できることも強みです。このような SICON®の優れた特性が評価され、国土強靭化や防災・減災対策のための、ダムの新設、河川の治水工事等で採用されており、引き合い件数も増加しています。今後も土砂搬送を伴う工事における社会課題の解決に貢献していきます。

密閉式吊下げ型コンベヤ(SICON®)導入事例(2024年11月29日発表)

ダム建設現場において、起伏やカーブが多い複雑な搬送ルートにベルトコンベヤを設置する場合、通常の平ベルトコンベヤでは本数が多くなり、乗り継ぎ部等を設置するスペースの確保という難しい課題がありました。また、現場近くに住宅地があり、環境への配慮が不可欠な状況でした。
当社グループのSICON®は、自由に角度を変更できるため、複雑な搬送ルートにおいても、乗り継ぎ部が不要で、小さなスペースに設置することが可能です。また、密閉式吊下げ構造により、落鉱の防止、振動・騒音の抑制が可能で、環境負荷を大幅に低減することができます。
ダム堤体打設において、SICON®の活用により、既存の設備では搬送困難な急こう配(最大45°傾斜)箇所でのコンクリート大量輸送を実現します。既存の設備と比較して搬送能力が約2倍にアップすることで、工期の大幅短縮が可能です。
山間部のトンネル工事において、複雑な地形で道が狭くダンプトラックによる輸送が困難な現場でも、SICON®の活用により土砂の搬送を実現します。ダンプ輸送の場合と比較して大幅に工期を短縮できるだけでなく、騒音や振動を抑制するため、希少動物生息地に配慮した土砂搬送が可能です。
4. 通信分野などの半導体に不可欠な高純度金属ヒ素

高純度金属ヒ素の主な用途は、化合物半導体(ガリウムヒ素半導体)の原料です。ガリウムヒ素半導体は高周波電子デバイスや赤色LD(レーザーダイオード)・LED(発光ダイオード)として、従来は、通信機器のほか、DVDピックアップレーザー、信号機の赤色LED、車のテールランプ等に使用されていました。昨今では、これらのLD・LED用途の金属ヒ素は、安価でトップレベルの純度を必要としない海外品に代替されています。そのため、当社グループでは、高純度が要求される最先端技術品(高速通信分野、高出力赤外線LDによるセンシング技術分野等)における高純度金属ヒ素(純度99.999995%)の提供に力を入れています。当社グループの高純度金属ヒ素が、暮らしの中で一番汎用的に使用されているのが高周波電子デバイス用途です。スマートフォンや通信基地局の高速通信化に寄与しています。また、最近では、高出力赤外線LDとしての用途も増えています。LiDAR(レーザー画像検出と測距)の光源に使用され、赤外線を用いたリモートセンシング技術により、顔認証(Face ID)や自動運転を支える車間距離測定などに寄与しています。ほかにも、断層の隆起・沈降に伴う地殻変異測定・監視にも利用されています。



