ミニ・クローラクレーンの安全機能を強化
2019年02月21日
- 厚生労働省による移動式クレーン構造規格の一部改正に対応 -
当社グループ中核事業会社である古河ユニック株式会社(東京都中央区日本橋 1-5-3社長:中戸川 稔)は、ミニ・クローラクレーン※1(1.73トン吊りクラスから2.93トン吊りクラス)の安全機能を強化し、厚生労働省による移動式クレーン構造規格の一部改正に対応した安全強化モデルとして、本日より販売を開始します。
移動式クレーンの構造規格の一部改正は、昨年2月26日に厚生労働省告示第33号「クレーン又は移動式クレーンの過負荷防止装置構造規格等の一部を改正する告示」によるもので、つり上げ荷重が3トン未満の移動式クレーンにおいて、荷重計以外の過負荷を防止するための装置が義務付けられました。
これを受け、ミニ・クローラクレーンにおいては、本規格改正に対応した安全強化モデルとして、定格荷重指示装置※2を備えた『ML警報型』と定格荷重制限装置※3を備えた『ML停止型』をラインナップし、新たに販売を開始します。
同時に、2016年に発売した業界初のバッテリー式ミニ・クローラクレーン『URW295CB』については、本規格改正への対応に加え、さらに静粛性を向上させた『URW295CB2』としてモデルチェンジを実施します。
- ※1ミニ・クローラクレーン: クローラ(履帯)による走行機能を有し、コンパクトなボディに4本のアウトリガを装備した移動式クレーン。
トラックが入り込めない建設現場や不整地、屋内作業現場でのクレーン作業が可能。 機体のシートに座りながら走行、クレーン操作が可能な乗車型とシートがない非乗車型があります。 - ※2定格荷重指示装置:定格荷重を超えるおそれがある場合に、当該荷の荷重が定格荷重を超える前に警音を発する機能を有する装置。
- ※3定格荷重制限装置:定格荷重を超えた場合に、直ちに当該移動式クレーンの作動を自動的に停止する機能を有する装置。
本規格改正による新装置
定格荷重指示装置を搭載した『ML警報型』、又は定格荷重制限装置を搭載した『ML停止型』のいずれかを 選択することになります。
- ML警報型
- 定格荷重を超えるおそれがある場合に、予告警報と限界警報の 2段階の警音で危険をお知らせする安心モデル。
- ML停止型
- 予告警報と限界警報の2段階の警音に加え、定格荷重を超えた場合に クレーンの作動を自動で停止する安心・安全モデル。
ML停止型は、業界唯一の3年保証付です。
『ML警報型』『ML停止型』の主な特徴
- 1クレーン状態表示器(液晶カラーディスプレイ)を標準装備
作業姿勢に応じた定格荷重や負荷率だけでなく、アワーメータや過負荷履歴も確認できるので、現場の安心作業をバックアップします。さらに、10kg単位の高精度なつり荷重の表示により、過負荷防止機能も高精度です。
- 2液晶ラジコンを標準装備
トラック搭載型クレーン『ユニッククレーン』で好評をいただいております、「液晶ラジコンJOY」「液晶ラジコン」を設定。液晶表示部には定格荷重や負荷率など、クレーンのあらゆる情報が作業者の手元で確認できます。また、アウトリガの張出・格納やエンジンの始動・停止まで行えるので、作業の効率化に貢献します。独自開発したジョイスティック式と選択スイッチ式の2種類から選択できます。
- 33色灯[LED]を標準装備
通常状態(緑色)、予告警報(黄色)、限界警報(赤色)で負荷状態を分かりやすく表示し、安全を確認しながらのクレーン作業が可能です
- 4クレーン性能の自動切り換え機能を搭載
クレーンのつり上げ性能が変化するアウトリガの張出状態に応じて、クレーンの定格荷重を自動で切り換えます。非乗車型の多彩なアウトリガの張出にも対応し、今までの作業性はそのままに、安全性とつり上げ性能を向上させました。
例)4本のアウトリガのうち、1本のアウトリガを最大に張出せない場合
新型機:アウトリガを最大に張り出している側での作業は最大性能
従来機:全領域が最小性能
各シリーズの特徴
- URW174Cシリーズ(1.73トン吊り/非乗車型)
ダブルタンデムローラの採用により振動・騒音を軽減したスムーズ走行を実現。クラス最多のアウトリガ展開パターンやクラス最小の接地圧により、現場の状況に柔軟な対応ができます。
- URW240Cシリーズ(2.43トン吊り/非乗車型)
走行時最大幅60cmのコンパクトボディにクラス最高のパワーとスピードを搭載。作業範囲を拡大するロングブームや安定性を高める180mm幅のクローラなど、お客様のニーズに合わせて選択が可能です。
- URW295CB2シリーズ(2.93トン吊り/非乗車型)
完全電動化を実現した業界唯一のバッテリー式ミニ・クローラクレーン。
- 1高い静粛性がさらに向上
バッテリーユニットの改良により、騒音値を大幅に低減(従来モデルに対して約2.7dB、エンジン駆動タイプに対して最大約9dB低減)。体にひびく低音のうなりや耳障りな高音が解消され、より快適にクレーン作業が行えます。
- 2別置電動パワーユニット併用仕様を新規設定
外部から電力供給が可能な現場において、バッテリー残量を気にせずに作業ができる、別置の電動パワーユニット併用仕様を設定。クレーン本体との接続にワンタッチカプラーを採用しておりますので、工具不要で簡単に接続が可能です。
- 1高い静粛性がさらに向上
- URW295Cシリーズ(2.93トン吊り/非乗車型)
つり上げ荷重2.93トンと走行時最大幅60cmのコンパクトボディを両立した、ミニ・クローラクレーンのスタンダード機。さらに、ディーゼルエンジン、ガソリンエンジン、ガソリンエンジン・電動パワーユニット併用の3モデルをラインナップしており、様々なニーズに対応します。
- URW370Cシリーズ(2.93トン吊り/乗車型)
5段ブームと6段ブームをラインナップ。さらに、ブームやアウトリガ等の主要部品を取り外してヘリコプターや索動での運搬を可能にする分解仕様も設定しています。
- URW507Cシリーズ(2.93トン吊り/乗車型)
業界唯一の7段ブームが実現するクラス最高の地上揚程と作業半径。圧倒的に広い作業範囲とワンサイズ下の機動性を両立し、狭小地での高揚程作業も可能にします。
製品ラインナップと標準価格(税別価格)
型式 | 駆動装置 | 最大クレーン容量 | 金額 |
---|---|---|---|
URW174Cシリーズ (4段ブーム) |
ガソリンエンジン | 1.73t×1.0m | 705万円~ |
URW240Cシリーズ (5段、5段ロングブーム) |
ガソリンエンジン | 2.43t×1.5m | 749万円~ |
URW295CB2シリーズ (5段ブーム) |
バッテリーユニット | 2.93t×1.4m | 1,075万円~ |
バッテリーユニット ・電動パワーユニット併用 |
|||
URW295Cシリーズ (5段ブーム) |
ディーゼルエンジン | 2.93t×1.4m | 774万円~ |
ガソリンエンジン | |||
ガソリンエンジン ・電動パワーユニット併用 |
|||
URW370Cシリーズ (5段、6段ブーム) |
ディーゼルエンジン | 2.93t×2.5m | 1,098万円~ |
ディーゼルエンジン ・電動パワーユニット併用 |
|||
URW507Cシリーズ (7段ブーム) |
ディーゼルエンジン | 2.93t×3.9m | 1,513万円~ |
ディーゼルエンジン ・電動パワーユニット併用 |
販売目標
年間 150台(全機種合計)
製品に関する問い合わせ
古河ユニック株式会社
営業企画部販売促進課
以上