トライ&エラーを積み重ね、
いつか社会が求める
画期的な銅化合物を実現したい。

開発
  • 大阪工場
    開発課 開発技術係
  • T.M
  • 2017年入社 | 理工学研究科 物質化学工学専攻

PROFILE

学生時代の研究テーマは超伝導物質。当社を志望した理由は、金属分野の研究開発に携わることができ、この領域で豊富な実績を誇る会社であったから。また、変化する時代の中で競争に打ち勝っていくには“挑戦”こそが大切だと考え、常に挑戦し続けてきた歴史と気概を持つ社風や若いうちから責任あるテーマを任せてもらえることも決め手となり、入社を決意した。入社後、現部署に配属され、銅製品の研究開発に従事している。

研究開発のテーマ

未知の可能性を持つ、銅化合物。
ミクロレベルの粒子をコントロールして、
求める物性の実現を目指す。

私は、酸化銅や金属銅粉など銅関連製品の研究開発に携わっています。こうした銅製品は、スマートフォンやPCなどに搭載される電子部品の材料として活用されています。硬貨にも使われる「銅」は古くから身近で利用されてきた金属だからこそ、その歴史の長さから、頭打ちのようなイメージを持つ方もいるかもしれませんが、実はまだまだ未知の可能性を秘めていて、最近では電子材料への活用として大きな注目を集めています。
そんな中、銅を使った新製品開発や新しい製造方法の開発が私たちの主なテーマ。また、お客さまの要望に応じて既存製品の改良なども行っています。たとえば、μm(0.001mm)レベルの超微細な粒子で求める物性を実現するために、化合物のタイプ、粒子の大きさ、形状、表面状態などをコントロールするのです。まずはビーカーレベルで実験を行い、走査電子顕微鏡や粒度分布装置などを使って評価を実施。そこから次第にスケールアップして、量産プラントを立ち上げます。そうはいっても、実際の開発はまさに試行錯誤の連続。それだけに自分が手がけた製品が出荷されていく様子を見ると感動しますね。

研究開発で大切にしていること

周りには多くのアイデアがある。
一人で抱え込まず、
相談したくなるチーム。

任されたテーマについて、目標となるゴールは明確に定められますが、そこまでのアプローチや実験手法などは各自で自由に工夫しています。しかし、もちろん開発プロセスが自由な分、壁にぶつかり悩むこともしばしば。そんな時に大切にしているのは、できるだけ周囲の方に相談してみることです。大学時代、私が研究しているテーマで行き詰まってしまったことがあったのですが、先輩に報告するとすぐに問題の本質を理解し、的確な打開策を見出してくれたことがありました。この時から、いかにさまざまな角度から物事をとらえる必要があるのか、そしてそんな時こそ周囲の先輩方にアイデアを求めることが大切だということを実感したのです。
開発部門の雰囲気は伸び伸びしていて、チームワークも良い。実験が上手くいくと、「やったね!」などとみんなで喜びを分かち合っています。そんな雰囲気だからこそ、周囲の人にもアイデアを気軽に求められ、新たな開発につながっているのだと思います。

技術者として成し遂げたいこと

失敗や先人の知恵から学びながら、
いつか社会が驚く機能を持つ
新たな銅化合物を開発したい。

研究開発という仕事は、トライ&エラーの繰り返しで前進していくものだと思っています。いきなり革新的なものを生み出すなんてほとんどないのです。また、そんな中で重要なのは、失敗から学ぶこと。ときどき実験で想定外の結果が出ることがありますが、その原因を解明していくと思わぬ発見があり、新しい研究のヒントになったりするのです。
また、先人たちの知恵からも学ぶことは多くあります。古い研究論文などを読んでいても、「その手があったか!」と独創的な発想によく驚かされるんですよね。現在のような豊かな社会も、幾多の技術者たちの試行錯誤によって成し遂げられた結果なのだと思います。そんな前途の途中にいる私も、一技術者としていつか社会が驚くような機能を実現する銅化合物を開発してみたい。日頃から小さな現象一つひとつに目を配る「観察力」や、疑問を持ってみる「思考力」を養いながら、古河機械金属の技術者の一人として、少しでも社会や生活に貢献できる研究開発に取り組んでいきたいと思っています。

1日のスケジュール

  • 8:00

    出社。コーヒーを飲みながら、メールのチェックなど。

  • 8:30

    開発チームのミーティング。実験の計画・準備などを検討する。

  • 9:30

    新製品開発のための実験。合間に最新の研究論文などに目を通す。

  • 12:00

    昼休み。

  • 13:00

    実験の評価。電子顕微鏡などを使って評価を行う。

  • 15:00

    ミーティング。製造部門の技術者と、生産技術の改善について打ち合わせ。

  • 16:00

    実験結果のまとめ、資料作成、翌日の実験準備など。

  • 17:15

    退社。