interview

夢とは違ったけれど、
夢中になれる仕事に、
出会えました。

設計

流体機械本部
技術部 設計課

R.K.

2021年入社
理工学府 理工学専攻 修了

目指していた道が、 消えた。

小さい頃から、パイロットになるのが夢でした。大学では機械工学を学び、大学院へ進学してからもその想いは変わらず、就職先としてまず考えたのは航空会社。狭き門だと分かっていましたが、自社養成パイロットの選考に応募しました。面接まで進んだ時は、夢が現実に近づいてきた気がしましたが、結果は不合格。それでも航空業界を諦めきれず、整備士の募集に再エントリーしたのですが、ちょうどその頃に新型コロナが流行し、採用自体が中止になってしまったのです。長年、憧れた飛行機に関する仕事に就ける可能性がなくなった。気持ちの置きどころがなく、しばらくはぼんやりと過ごしていました。

ようやく切り替えてほかの会社を探し始めたのは、周囲はもう就活を終えている夏頃です。大学の掲示板に貼られていた数少ない募集の一つに、古河機械金属がありました。事業内容もほとんど知りませんでしたが、社名に「機械」とあるし、自分の専攻からは大きく外れないだろう。それくらいの気持ちで応募しました。入社後に目にしたのは、形を見ても何に使うのか分からない、大きな機械。「これは一体何なんだろう」。最初の感想は、そんな素朴なものでした。

図面に、 完璧はない。

配属されたのは、下水処理場や製鉄所、発電所などで使われるポンプの設計部門です。汎用ポンプの見積もりや設計、改良に加え、下水処理場の槽で汚泥をかきまぜる撹拌機という機械も担当することになりました。撹拌機の設計者は、私をふくめて2人だけ。北海道から沖縄まで全国の現場へ足を運び、撹拌機が下水処理の一部を担っている姿を見るうちに、自分たちの仕事が世の中を支えている実感が、少しずつ湧いてきました。

現場を知ることは、汎用ポンプの設計においても重要です。図面上は十分な隙間を空けたつもりでも、実際には工具を動かす余裕がない。機械を持ち上げる器具をひっかけるためのスペースが足りない。ほんの数センチの違いで、組み立てや整備のしやすさは大きく変わります。現場の声をもとに図面を直し、その変更が実物に反映された姿を確かめる。次の設計ではまた別の部分が気になり、もっと良くできないかと考えるようになる。現場を知れば知るほど、図面上の一本の線、ひとつの寸法にも、もっと良い答えがあるのではないかと考えるようになりました。そうして少しずつ、設計という仕事にのめり込んでいきました。

答えが出るまで、 終われない。

入社直後から関わってきたもうひとつの仕事に、『P-Pro』があります。ポンプにセンサーを取り付け、圧力や温度などのデータを収集するシステムです。グラフに普段と違う動きが出ていれば、ポンプになんらかの不具合が発生しているか、異常の兆候。現場ではどのように運転しているのか。作業は普段どおりの手順で行われていたか。過去のデータや機械の構造もチェックしながら、原因を絞っていきます。そこから部品交換や運転方法の見直しを提案し、その結果、数値が正常どおりに落ち着くと、自分の見立てが現場の改善につながったと分かり、ホッとします。逆に、対処してもグラフの数値が戻らなければ、何かを見落としている可能性がある。今では、ほんのわずかな数値の変化でも、その理由を確かめずにはいられなくなりました。

入社した頃は、目の前の機械が何なのかも分かっていなかった。でも今は、現場の声を図面にどう反映するかを考え、グラフに小さな変化があれば、その原因をどこまでも追いかけます。図面上の数センチや、数字のわずかな違い。その先にあるのは、下水処理場や発電所など、日々の暮らしや産業を支えるインフラです。機械を安定して動かし続けるために、自分が考えた答えが本当に合っているのか、最後まで見届けたい。小さい頃から憧れた夢は叶わなかったけれど、思い描いていたのとは違う場所で、夢中になれる仕事に出会えました。

MY UNIQUE PATH

学生時代
機械工学を学びながら、航空会社の自社養成パイロットを志望。選考中に新型コロナ感染拡大の影響で採用が中止となり、進路を切り替えた。
入社1年目
流体機械本部に配属され、ポンプや撹拌機の設計を担当。全国の現場にも足を運び、図面だけでは分からない機械の奥深さを知る。
入社2〜3年目
設計と現場対応の経験を重ねていく。ポンプのデータ収集装置であるP-Proの運用にも携わり、センサーやデータ分析に関する知識・技術を身につけた。
現在
引き続き、撹拌機の設計・現場対応と、P-Proの運用を担当。現場の声やデータから課題を探り、改善策を考え、結果を見届ける日々。